防波堤を高くするだけでなく、心の防波堤をこそ高くせよ。【23戒】
1896年6月15日の明治三陸地震(マグニチュード8.5)では巨大津波により2万1915人の犠牲者を出す惨事となった。岩手県田老町では1875人(人口の73.1%)が死亡している。その37年後の昭和三陸地震でも972人の尊い命を失った。
その教訓から1958年には長さ135m、高さ10.65mの田老町大堤防が完成した。この堤防のおかげで1978年の宮城県沖地震では軽微な被害で済んだ。田老町では2003年に「津波防災の町宣言」を議決して防災は万全と思われていた。ところが、悲惨な記憶が風化して先人の犠牲を教訓に作られた堤防の海側に民家が建ち始めた。繰り返し意識啓発をしていかなければ心の堤防を高くすることはできない。
参考文献⑥山村 武彦著『防災格言-いのちを守る百の戒め』ぎょうせい 2009年1月38-39ページ
東日本大震災の2年前に発行されています。
宮古市三陸ジオパーク推進協議会 > 宮古市のジオサイト > 田老の防潮堤
1、むやみに移動を開始しない。
1、まずは情報収集をする。
1、歩ける限度は15キロと思え。
1、会社に泊まる。
1、帰宅支援所に行く。
1、荷物はできるだけ軽く。
1、車道を歩かない。
1、道に迷ったら人に聞く。
1、ペースを考えて歩く。
1、決して無理はしない。
参考文献⑨難民A著『帰宅難民なう。』北辰堂出版 2011年5月 96ページ